05


 君に差し出せる綺麗なものが思いつかない








  + 作曲 +








 もし僕がキミに歌だとか、曲だとか。
 そんなものを贈ることになったら、僕はどんなものを作ることができるだろう。





 たぶん、僕は どうしようもなくて


 何を云えばいいか
 どう云えばいいか
 わからなくて


 キミへの想いじゃなく
 キミへの願いばかりを込めてしまうと思う。



 ずっと笑っていて欲しい とか
 それなのに 僕には泣き顔も見せて欲しい とか


 ずっと自由であって欲しい とか
 それなのに 僕とずっと一緒に居て欲しい    とか







 矛盾ばかり



 キミの幸せが何か わかるわけでもないのに




 だからきっと
 僕が作った曲は アイズが奏でるような綺麗なものにはならないね。







 でも分かるんだ
 もし僕の曲をキミが聴いたら
 キミはきっと



 ありがとう  って

 言ってくれるんだ


 首を少し傾げて
 少し眩しそうに目を細めて










 だから僕は
 それが欲しいから

 キミに何か差し出せるものが無いか
 いつだって探してて



 そう

 キミに何かあげたいものがあるから とかじゃなくて
 一瞬でも その笑顔が見たいから
 笑って欲しいから―――







 だから こんな僕に
 綺麗なものが作れるはずはなくて。

 キミが僕に見せてくれる笑顔がどれだけ正直なものなのか
 わからない って


 そんなことを 考えてすらいる
 僕に は









 こんなことを言ったら キミはやっぱり笑うんだろう
 少し悲しそうに
 でもやっぱり

 微笑うんだろう








 あぁ 見たいなぁ キミの笑顔が

 今すぐ会いたいよ。


 手ぶらで行ったって
 またキミは笑うだろう?
 だから今すぐ行こうかな










 この感情こそが音楽。

 依存性音楽。

 その不協和音

 そんな笑顔を向けてくれるキミには
 とても怖くて聴かせられない ほど




 歪んだ音。   何より 強い。












 終





ごめんなさい、お題意識しすぎるとホントダメだ…(汗)
前半はお題通りそのまんま。 珍しく。
でもこれって本当難しかった…。
お題「不協和音」とかが良かった。(と言われても)
カノりお好きで良かった…理緒っぺへの愛が強すぎるヒルベルト…みたいな。
明るい、自信のある歪んだ話が書きたい…